その雑念が失敗のもと

コーチをしていると、色な人に会います。

それこそ、上場企業の社長から、学生、主婦、無職の人まで、色です。

あなたは、スポーツをしたことがあるでしょうか。

スポーツをしたことがある人は、スポーツ。無い人は、受験で想像してください。

ここでは、テニスを例にとりますが、あなたのクラスを初級から上級まで好きなところにしてください。

おそらく、ほとんどの人が初級と言うでしょう。

では、その初級のあなたが、目の前にボールが来ているのに、

早く帰りたいとか、酒飲みたいとか、昨日も失敗したとか、

そんなことを思い浮かべていたら、どうなるでしょう。

あなたに、そのボールを打ち返す能力があったって、失敗する、のです。

それなのに、あなたはこう考えます。

自分に才能が無いから、下手だから、だ、と。

それも単に、1試合負けた、くらいのことで、へこたれてしまうのです。

初心者が、最初から圧勝出来る訳が無いのに、それが出来ないという訳の解らない理由で、試合放棄してしまうのです。

こういう人の失敗の原因は何でしょう。

才能が無い?向いて無い?下手だから?メンタルが弱い?

全て違います。

雑念が多過ぎる、のです。

雑念で、わかりやすいのが、車の運転でしょう。

携帯が鳴ったとか、後ろの子供に気をとられたとか、その一瞬の雑念で、大事故失敗が起きたりするのです。

この時に、このドライバーが、

自分の失敗の原因は、才能が無い、向いて無い、下手だから、メンタルが弱い、と言ったらどうでしょう。

全くの的外れで、この人は何かのせいにして逃げているだけで、改める気が無いのが明白でしょう。

で、言うまでもなく、事故失敗を起こさない人は、運転中に雑念に気をとられない、のです。

逆に言うと、多くの場合、雑念が失敗を引き起こしている、のです。

次に、スポーツがわからない人に、受験で見てみます。

あなたのクラスを例によって、1から10の好きなところにしてください。

ここでは、あなたがそこそこ良いクラスに居るとします。

でも、そんなあなたがスマホに夢中だったら、どうでしょう。

雑念が原因で受験に失敗する、と思いませんか。

でも、あなたはきっとこう言うのです。

自分は頭が悪いから、etc。

どうでしょう、違いますか。

それって、さっきのドライバーが、事故失敗の原因を聞かれた時に、頭が悪いからと言うのと同じなのです。

もし、人が轢かれたならば、その轢かれた人は、

そんなことあるかバカ!頭のせいにして責任逃れするんじゃねぇよ!

と怒鳴るでしょう。

あなたが轢かれた場合だって、相手が頭のせいにしたら激怒するでしょう。

でも、こんな風に、いけしゃあしゃあと言えてしまう大人は、いやになるほど大勢いるのです。

残念ですが、多くの大人は、もう駄目です。

これは、本当に多くの人を見てきていますから、間違いありません。

理由もちゃんとあります。

もう、多くの大人に、叱ってくれる人が居ないから、です。

人は、自分の話を聞いて欲しい、ばかりで、人の話を聞きません。

人は、自分の興味のある話だけ聞いて、後は、人の話を聞きません。

そして、どんどん注意力散漫になっています。

そして、致命的なことに、そんな自分を褒めて欲しい、認めて欲しい、受け入れて欲しい、のです。

でも、こういう人を受け入れたら、学校、社会、そしてこういう人の未来はどうなるでしょうか。

おそらく、あなたは、こう考えます。

自分が頭が良かったら、とか、スポーツの才能があったら、とか、です。

では、ここで、あなたにそれが備わって、レベル9のクラスに進級したとしましょう。

すると、時速100キロをゆうに超えるボールが、どんどん飛んで来るのです。

そしたら、あなたはどうなるでしょう。

十中八九、こうなります。

そのボールを打てる能力がたとえあったとしても、

速過ぎる当たったら痛そうこんなボール打てる訳が無い

とか、頭の中が雑念だらけになって、ボールに集中できずに、雑念に気をとられて負けるのです。

で、いつものお決まりの文句です。

自分には、才能が無い、向いて無い、下手だから、メンタルが弱い、と、雑念ではなく、何かのせいにするのです。

つまり、頭が良くても悪くても、才能があっても無くても、結局、同じなのです。

多くの人は、失敗の原因はそこじゃないのに、関係ないそこを良くしよう、としています。

でもこれは、良い車に乗ってなかったから事故になった、だから、良い車に乗ろう、と思う人と同じです。

問題はそこじゃない、のです。

問題はドライバーで、どんなに良い車でも、ドライバーが注意力散漫、雑念だらけだったら、どんな良い車でも凶器と化すのです。

実際、プリウスと言う良い車は、雑念だらけのおばさん達が事故を起こしまくることによって、人から危険な車と認知されています。

道路の逆走にしても、注意力散漫、アクセルとブレーキの踏み間違えにしても、注意力散漫。

そして、会社で、ミスを繰り返すような人も、雑念だらけで、注意力散漫なのです。

そういう人が、何かの資格をとるとか、良いツールを手に入れたところで、結果は変わらないのです。

何故かって、問題は、雑念だから、なのです。

もし、あなたが開腹手術をしなければならない、となった時に、どちらを選びますか。

雑念だらけの東大医学部卒。

雑念がない地方私大医学部卒。

さぁ、どちらでしょうか。

前者の方が、知識も、実力も上、という条件もつけてあげましょう。

さぁ、どちらでしょうか。

答えは言うまでもないでしょう。

難しかったら、すぐ空想したり、脇見運転をする東大卒と、高卒だけど運転に集中している人と、どっちが失敗がないか、ということです。

なぜ、あなたは自分が選ぶ時は正しい方へ行くのに、

なぜ、自分の場合は誤った方向へ行くのでしょうか。

最近の大人は、少し難しい仕事を言うと、一瞬で雑念だらけになり、病気になったり、やめてしまうと言います。

もしかしたら、あなたもそうではありませんか。

そして、それを実力のせいにしていませんか。

ヒントをあげると、ほとんどの大人がそうなのです。

その雑念がいらない、その雑念が失敗のもと、なのです。

なお、ヨガやら、マインドフルネスやら、瞑想やらで、雑念だけを取り払えるような気になっている大人が大勢いるので言っておきますが、それは意識高い系の自己満足で、無駄です。

それで使えない人を何百人も知っています。

テニスで言うと、速い球が向かって来ない時に、雑念が出なくても、当たり前だからです。

得点をリードされてない時に、雑念が出てなくても、当たり前だからです。

空調の効いた室内で何も考えないって、病人でも出来ることで、瞑想でも何でもありません。

実際は、これを落としたら負ける、という場面に直面しても、雑念だらけにならない、のが重要なのであって、それとヨガのポーズをしながらマインドフルネスとかやった気になるのは、月とスッポンくらい違うのです。

株式投資で言うと、1000万円の自腹を切って勝負して、雑念が生まれないのと、1円も出さないで株式用語を覚えて、株の予想をして、雑念が出ないで当たった、なんて人は、同じ東大でも東京大学東洋大学くらい違うのです。

よく、いざって時に頼りにならない、という言葉を聞きます。

これは、何かが起きた時に、雑念だらけになって、頼りにならない、ということです。

たとえ、実力があっても、雑念だらけになるとその実力が発揮されず、失敗するという良い例です。

逆に、本番に強い、というのは、雑念が無い、ということです。

この辺りを、どうこうしてしまう、のがコーチの仕事です。

そして、コーチの仕事をしていると、現代人が本当に嫌になるほど、雑念をしたがるのが解ります。

一瞬でも、時間をあげれば、すぐ雑念するのです。

これがテニスだったら、すぐよそ見するし、

これが勉強だったら、すぐスマホするし、

実践しましょうと言うと、9割以上が逃げる、そんな有様なのです。

さぁ、あなたも、今すぐカナヅチ克服スイミングスクールに入りませんか?

さぁ、あなたも、今すぐアイススケートをしませんか?

さぁ、あなたも、覚えるまで帰れないスパルタ塾に入りませんか?

こうして、あなたの手を引っ張ったら、幾万もの雑念が出て来て、いや、いや、いや、忙しいんで、用事があるんで、いまはちょっと、とか何とか言って、

やらないで済まそうとするのです。

これは、私が手を引っ張ったからではなく、やらないで済まそうとする人は、お役所仕事を見ればわかるように、仕事だって、やらないで済まそうとするのです。

テニスだったら何とかして試合に出ないようにしますし、受験だったら受かりそうなところしか受けないのです。

そうして、人は、雑念によって、自滅していってしまう、のです。

全力を尽くせば行けたのに、やって駄目だったのではなく、やらずに駄目になってしまうのです。

このように、雑念は失敗のもと、なのですが、現代人はその雑念だらけになっているのです。

もし、あなたに雑念がなかったら、今頃、バタフライを泳げていたのです。

たった1日で泳げるようになるバタフライも、あなたに雑念がある限り、泳げないのです。

これは、他のことでも全て、同様です。

なのに、人はスキルの問題だと思っているのです。

バタフライ未経験から2時間でこの通り